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2007年09月22日
 ■ あさってからリチャード・フライシャー特集

   

 今月はBS・CS通じて録画したいものが少なく、拍子抜けすると同時に、こりゃ楽でいいわいと思っていたのですが、これだけは騒がずにはいられません。

 リチャード・フライシャーの監督作が、明後日9月24日からWOWOWで特集されます。放送されるのはこの4本。

恐怖の土曜日(1955) WOWOW
ならず者部隊(1956) WOWOW
フォート・ブロックの決斗(1959) WOWOW
栄光のジャングル(1961) WOWOW

『ならず者部隊』は国内盤DVDも出ていますが、あとは未ソフト化。『恐怖の土曜日』『フォート・ブロックの決斗』は10年以上前にWOWOWで放送されたきり久方ぶりのテレビ登場となります。
 すべてこの時期の20世紀フォックス作品なので、シネマ・スコープなのは基本仕様。『栄光のジャングル』だけトリミング版なのは残念ですが、米本国でもソフト化されたことがなく、見られるとは思っていなかった作品だけに、今回の放送には驚喜しています。

 フライシャーの黄金時代といえば、20世紀フォックスでの職人監督生活から解放されて、『10番街の殺人』『ラスト・ラン 殺しの一匹狼』『見えない恐怖』『センチュリアン』『ソイレント・グリーン』『ザ・ファミリー』『スパイクス・ギャング』『マジェスティック』『マンディンゴ』と、傑作傑作また傑作を連打した70年代前半がそれにあたるのは間違いのないところですが、フォックス時代の“万能の職人”ぶりも端倪すべからざるものがあります。ドン・シーゲルともロバート・ワイズとも違う、仄暗い個性、さりげなく切れ味のいい演出をこの機会に堪能しようではありませんか。

 しかしこうなると人は欲張りになるもので、次はぜひ『夢去りぬ』『強迫 ロープ殺人事件』『鏡の中の犯罪』というフォックス時代の三大傑作を、スコープ・サイズで見られますようにと願わずにはいられません。
 

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