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2008年06月20日
AFI(アメリカ映画協会)恒例のベスト・アメリカ映画ランキング。おととい発表された今回のベスト企画は、アニメーションから史劇まで、10ジャンルのベストテンで合計100本という新趣向になっています。
正直言って、なんだか首をひねるような映画が入っているベストテンが多いのですが、そんな中では、SFはいちばんましな結果になっているような気がしました。
AFIの選ぶアメリカ映画ベストテン(SF篇)
http://www.afi.com/10top10/scifi.html
(1) 2001年宇宙の旅
(2) スター・ウォーズ
(3) E.T.
(4) 時計じかけのオレンジ
(5) 地球の静止する日
(6) ブレードランナー
(7) エイリアン
(8) ターミネーター2
(9) ボディ・スナッチャー 恐怖の街
(10) バック・トゥ・ザ・フューチャー
さて、個人的な好き嫌いを別にして、SF映画史にもっとも貢献したアメリカ映画を10本選ぶとしたら、私ならどうするか。50年代の映画をもう1本入れて(『放射能X』『原子怪獣現わる』『禁断の惑星』のどれか)、90年代以降の代表として『マトリックス』も入れて、『時計じかけのオレンジ』と『エイリアン』を外して、『遊星からの物体X』も入れたいので『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にも泣いてもらって、あと『ターミネーター2』より『ターミネーター』のほうが重要ではないかと。
これだけ厳選しちゃうと順位を付けるのは非常に難しいんですが、無理に並べるとしたらこんな感じでしょうか。
私の選ぶアメリカ映画ベストテン(SF篇)
(1) 2001年宇宙の旅
(2) 地球の静止する日
(3) スター・ウォーズ
(4) 放射能X
(5) ブレードランナー
(6) ターミネーター
(7) ボディ・スナッチャー 恐怖の街
(8) マトリックス
(9) 遊星からの物体X
(10) E.T.
こうして見ると、好き嫌いを別にして、と言いつつ、選者のSF映画史観が出てしまうのが、おもしろいところではないかと思います。
投稿者 chisesoeno : 2008年06月20日 13:34
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コメント
Kamikoと申します。
SFセミナーなどで何度かお話を伺っている者です。
ベスト10に限ってしまうのでこういう結果になってしまうのだと思いますが、Kamikoとしては、「禁断の惑星」が入っていないのがやはり残念です。これ、かなりベスト度合いは高いと思うのですが、世間的にはそうでもないんでしょうか。ペーパーバックで"The Forbidden Planets" というのがあると知ってとりあえず買ってみたのですが…眺めているだけです。50周年記念だったのに、めぼしい企画はこの本程度のようで、メイキング本も出ていないようで、残念。テレビであまりにも放映されすぎて、改めてSFとしては認識されていないせいでしょうか。
「未知との遭遇」も無理ですかねぇ。
「アンドロメダ…」「ミクロの決死圏」なども好きなのですが、この辺りにくると、これは好き嫌いの問題でしょうね。
全米ベスト10、全体的には、やっぱり宇宙絡みが多いですね。(これ自体は納得、ですが)
ベストテン話も面白いのですが、ここから抜け落ちて行った、ベスト11から30とか、50くらいまでの間に結構、自分が知らなかったり、忘れていたりしたものが入っているのではないかな、と気になります。
(いきなり踏み込んでしまって、しかもタイミング遅れ、失礼しました)
投稿者 Kamiko : 2008年06月29日 23:44
コメントありがとうございます>kamikoさま。
私も『禁断の惑星』はまちがいなく重要作だと思います。迷ったすえに『放射能X』を選んだのは、怪獣SFというジャンルの形成への貢献を重視したからで、逆にいうと『禁断の惑星』は類似作のない孤高の傑作と言えるかもしれません。
50周年記念としては、新版DVDが昨年米本国で出ましたね。特典としてドキュメンタリーから『宇宙への冒険』まで入った2枚組ということで、なかなか力の入った内容のようです。缶ケースやフィギュアのついた豪華版も出ました。
http://www.amazon.com/dp/B000HEWEDK/
http://www.amazon.com/dp/B000HEWEEY/
日本盤が出るのではないかと思い、買い控えていたのですが、そろそろ我慢できなくなりそうです。
私もこういう企画は、最低ベスト100ぐらいの規模でないと面白くないと思っています。アメリカ映画に限定せずに自分で100本選んでみたら……などと考え出すと大変なのでやめておきますが(笑)。
投稿者 添野知生 : 2008年06月30日 01:14