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2007年04月02日

 ■ 4月の録画予定

 今月の目玉は、チャンネルNECOの鈴木英夫特集! なんと3ヶ月がかりで16本を放送するという大特集です。うれしいなあ。
 鈴木英夫は50年代から60年代なかばにかけて東宝で活躍した監督で、90年代前半に“再発見”されるまでは、ほとんど注目されることのなかった人です。そのため同時代の名匠巨匠に比べて知名度はいまだに低く、これまでもNHK-BSで小特集が組まれたり、日本映画専門チャンネルでインタビュー番組が放送されたり、WOWOWで大映時代の幻の作品が放送されることはありましたが、これほどのボリュームの大特集は初めてです。
 4月の放送分はこの5本(2日~)。

二人で見る星(1947)
魔子恐るべし(1954)
脱獄囚(1957)
花の慕情(1958)
その場所に女ありて(1965)

 まずは何といっても代表傑作『その場所に女ありて』がおすすめ。そしてデビュー作『二人で見る星』、『魔子恐るべし』『脱獄囚』などはおそらくCSにおいても初放送で、非常に珍しい作品ばかりです。5・6月の残り11本は何をやってくれるのか、今から楽しみで仕方がありません。

チャンネルNECOの特集ページ
http://www.necoweb.com/neco/program/category.php?id=429

 同チャンネルでは他に、森一生の『出獄四十八時間』が未見なので気になります。


 日本映画専門チャンネルでも、偶然、鈴木英夫の『続三等重役』(1952)が放送されます。また、市川崑の特集や、「悪名」シリーズの特集が続いているほか、『緯度0大作戦』が久方ぶりのテレビ放送解禁となります。


 WOWOWでは、サミュエル・フラーの小特集が!(22~24日)

鬼軍曹ザック(1951)
赤い矢(1957)
戦火の傷跡(1959)

 傑作『鬼軍曹ザック』を字幕付きで見られる日が来ようとは! そして、見る機会がないことではさらにその上をいく『戦火の傷跡』まで!! 『赤い矢』が今回もトリミング版なのだけは残念ですが、いずれにせよ驚くべき企画と言えます。

 WOWOWではもう1本、『パニック・フライト』がおすすめ(8日)。ウェス・クレイヴンが監督した2005年の殺人スリラーで、かなりの傑作だと思うのですが、残念ながら劇場公開されませんでした。エンドロールを除くと1時間15分しかないという、まるで40年代のBムービーのような奇跡的な作品です。ホラー映画ではありませんが、邪悪すぎて滑稽な悪役、戦うヒロイン、閉鎖空間の恐怖など、クレイヴンの好きな題材がふんだんに出てきます。


 その他、めずらしいところでは、

クローディアと貴婦人(1973)
 劇場公開されなかったのであまり知られていませんが、これはE・L・カニングズバーグの『クローディアの秘密』の映画化。大貫妙子「メトロポリタン美術館」のもとになった児童文学の名作ですね。『ナイトミュージアム』もヒット中だし、今見ても楽しいと思います。(CS GYAOチャンネル/5日他)
 これは原作。

Amazon.co.jp


キャブ・キャロウェイのハイ・デ・ホー(1947)
 これは初公開? キャブ・キャロウェイが自身の役で主演しているミュージカルだそうで、映画の出来はわかりませんが、演奏シーンは見ものだと思います。(シネフィル・イマジカ/7日~)
 曲目リストはこんな感じ。
http://www.imdb.com/title/tt0039460/soundtrack


 そのほか、4月ということでテレビシリーズの新番組が目につきますが、私が気になっているのは、児童ファンタジーの「マーニーと魔法の書」(NHK教育/3日~)、自白を引き出すのが専門の女性刑事を主役にした「クローザー」(LaLa TV/7日~)、誘拐事件の人質救出請負人を描いた「キッドナップ」(AXN/7日~)といったあたりです。

「マーニーと魔法の書」公式サイト
http://www3.nhk.or.jp/kaigai/marnie/index.html

「クローザー」公式サイト
http://lala.tv/programs/closer/

「キッドナップ」公式サイト
http://axn.co.jp/kidnapped/index.html


投稿者 chisesoeno : 2007年04月02日 03:09

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