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2007年07月01日

 ■ あれが最後の8匹とは思えない



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 前回とりあげた『ケイヴ・フィアー』も含め、6月25日に出たSFマガジン8月号では、この8本のDVDを紹介しています。

ケイヴ・フィアー (6/22レンタル) IMDb
赤ずきんの森 (7/6レンタル・発売) IMDb
遺体安置室 死霊のめざめ (7/6レンタル・発売) IMDb
ニーベルングの指輪 (7/6レンタル・発売) IMDb
エイリアン・インフィニティ (7/6レンタル) IMDb
怪奇!兎男 (7/6レンタル・8/24発売) IMDb
破壊神 (7/6レンタル・発売) IMDb
リヴァイアサン (7/6レンタル・8/3発売) IMDb

 いずれも劇場未公開のSF・ホラー・ファンタジー映画で、未公開というからには当然のことながら当たり外れがあります。どれが当たりでどれが外れかはSFマガジンを読んでもらうとして、ここで書きたいのは、近年、このジャンルのリリース本数が急増しているということです。

 前任者の渡辺麻紀さんからこのページを引き継いだのが9年前の1998年のこと。SF・ホラー・ファンタジー(と思しき)映画の未公開作は、毎月奔流のようにリリースされているので、どうせならできるだけ多くの作品を実際に見て、出来不出来ではなく総体としてジャンルを捉えたい、この分野の定点観測を長く続けたい、と編集部に提案して、毎月8本の枠で短評を書くようになったわけです。

 月に8本という数字はその後もずっと適正で、おおむねジャンルを網羅できていたのですが、2005年の後半ぐらいからじりじりと該当作の本数が増え始め、最近では20本近い候補の中から8本を選ぶということも珍しくなくなってしまいました。

 ちなみに、上記の8本と同じ6月11日~7月10日の期間内には、他にこれだけの候補作をリストアップしていました。
『デスゲート』『デスハウス 悪魔の館』『ヒューマノイド』『CE4 エイリアン・アブダクション』『ソーラー・ストライク セカンド・メルトダウン』『学校の都市伝説 トイレの花子さん』『プレヒストリック・パーク』『エイリアン・インパクト ザ・ビギニング』『ミノタウロス』『怪談新耳袋 絶叫編 右・左』『アンダーブラッディ』『ブロンクス・バーニング』

 こうなるとジャンルを網羅しているとはとても言えず、せっかく選んで紹介する以上、できるだけ面白そうなもの、特長のあるものと考えてしまうわけで、出来のいいものも悪いものもひっくるめて全体を俯瞰するという意図は、やや薄れつつあります。

 ちなみに、絞り込むときにまず外すようにしているのは、SFやホラーやファンタジーである必要が必ずしもない作品。
 たとえば、工場跡地などがあると、そこで低予算・自主製作のアクション映画を撮らなければならないと思う人が世界中にいるようで、私はこれを「廃工場症候群」と呼んでいますが、そういうものはたいてい、SFアクションだったりホラー・アクションだったりの形をとるわけです。しかしどう考えても見せたいのはSFやホラーの設定ではなく、撃ち合いや格闘のシーンなので、がっかりさせられることが多いのです。

 逆に見どころがはっきりしていれば、どれほどひどい出来でも紹介したいわけで、今月で言えば『怪奇!兎男』がそれにあたります。
 これはすごいですよ。「あまりにひどかったので、口直しに『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』を見てしまった」と言った人がいたぐらいで(実話)、古今東西の最低映画のベスト(ワースト?)テンを決める時があれば、ぜひ予選に出したいぐらいです。

『怪奇!兎男』公式サイト
http://www.crazyralph.com/crkotten.htm
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DMM
 
 

投稿者 chisesoeno : 2007年07月01日 01:05

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